大槌町に空き家の解体補助金はありません ─ ではどうするか(2026年度)

補助金に頼らず、売却代金で解体費を賄える可能性があります

出典: 大槌町公式サイト、2026年公示地価

CONTENTS

  1. 1. 大槌町の解体補助金
  2. 2. 大槌町で、解体費は売却代金で賄えるか
  3. 3. 金額より先に確認していただきたいこと
  4. 無料診断でお確かめいただけます

大槌町では、空き家の解体・除却そのものへの補助金を公式サイトで確認できませんでした。ただし住宅地の坪単価が7.2万円あり、売却代金で解体費を賄える可能性があります。

本記事の金額は、木造30坪の建物・土地60坪という想定での目安です。実際の金額は建物の状態、前面道路、土地の形状で変わります。補助金は各市町村の公式サイトを出典としていますが、毎年度変わり予算上限で受付を終えることがあります。申請前に必ず担当課へご確認ください。

1. 大槌町の解体補助金

大槌町の公式サイトで確認できた範囲では、老朽化した空き家の解体・除却そのものに対する補助はありませんでした。

確認した内容: 空き地空き家利活用推進補助金(補助率3/4・上限15万円)は物件登録・情報発信・家財等整理が対象で、建物の解体・除却は対象外。解体補助制度は確認できなかった(出典: https://www.town.otsuchi.iwate.jp/gyosei/docs/452195.html)

民間の補助金まとめサイトには制度があるように書かれていることがありますが、当社が公式サイトで取り直した結果はこのとおりです。改修や購入への補助と、解体への補助は別の制度ですのでご注意ください。

2. 大槌町で、解体費は売却代金で賄えるか

大槌町を含む上閉伊郡の住宅地の平均坪単価は7.2万円です(2026年公示地価)。町村単位の平均は公表の粒度が郡単位のため、郡の数値を用いています。実際の単価は同じ町内でも大きく違いますので、目安としてお読みください。

項目金額備考
土地60坪の更地価格432万円7.2万円/坪 × 60坪
早期売却を前提とした目線367万円仲介想定の85%(当社設定値)
解体費の目安189万円当社設定単価6.3万円/坪
補助金の見込み─制度を確認できず
解体費の実質負担189万円
諸経費・事業者利益▲ 40万円登記・測量・瑕疵リスクの引受け・金利・販売経費(10%または最低40万円)
当社が買い取る場合の手取りの目安127万円解体費のご負担なし

この想定では、売却代金(367万円)が解体費の実質負担(189万円)を上回ります。つまり手元からお金を出さずに空き家を処分できる可能性があります。

分岐点は坪単価ではなく、更地としての土地代の総額です。解体費(189万円)と買取に伴う諸経費・利益を早期売却の価格で賄うには、土地代の総額が概ね280万円以上必要になります。この想定(上閉伊郡平均7.2万円 × 60坪 = 432万円)はこれを満たしますので、買取または仲介での処分が成立し得ます。 なお当社の診断は、仲介で売ったほうが手取りが多い場合には自動で仲介をお勧めします。買取を勧めない結果が出ることもあります。

大槌町のように「補助金はないが土地は売れる」地域と、「補助金はあるが土地が売れにくい」地域は、岩手県内で概ね逆の関係にあります。補助金があることは、その地域で処分がしやすいことを意味しません。

解体費の単価(木造6.3万円/坪)と早期売却の目線(85%)は当社の設定値です。坪単価は2026年公示地価の公表値です。1981年(昭和56年)以前の建物ではアスベスト含有建材の調査・除去費が加算されます。

3. 金額より先に確認していただきたいこと

名義と、ご本人の判断能力です。ここが崩れていると、補助金も売却も進みません。

「名義は亡くなった父のまま」という状態は、単独所有ではありません。民法898条1項により、相続人全員の共有です。この状態では、解体も売却もご本人だけでは決められません。相続登記は不動産登記法76条の2第1項により3年以内の義務で、164条1項に10万円以下の過料の定めがあります。

共有物の売却も建物の解体も、共有者全員の同意が必要です(民法251条1項。解体は「形状又は効用の著しい変更」に当たります)。補助金の申請にも共有者全員の同意を求める自治体があります。

共有者のお一人が認知症で意思能力を失うと、そのお一人だけで物件全体が止まります。所在の分からない共有者には民法262条の2・262条の3という出口がありますが、認知症で失われた意思を裁判所が代わりに補う制度はありません。つまり「連絡が取れない」より「認知症」のほうが重いのです。

なお、3年以内の期間で「貸す」ことは持分価格の過半数で決められます(民法252条1項・4項3号)。売却が止まっている案件でも、貸すことはできる場合があります。ただし相続した空き家を一度でも貸すと、売却時の3,000万円特別控除の要件を欠きます(租税特別措置法35条3項1号イ)。貸す前に必ず税理士にご確認ください。

無料診断でお確かめいただけます

市町村・築年・名義の状況・ご本人の様子など14項目にお答えいただくと、判断できる期間の目安、解体費、補助金の見込み、売却と賃貸それぞれの手取り、そして取るべき手段と担い手をお示しします。ご入力の内容だけで結果が出ますので、現地の調査は不要です。

診断は無料です。結果のレポートをお送りするためにメールアドレスをいただきますが、ご同意なしに営業のご連絡はいたしません。

PDFでダウンロード Wordでダウンロード
← 記事一覧に戻る